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最近「ベンチャー企業(この「ベンチャー企業」の定義は、創業間もない企業の全てを含むようです)をやっています」というだけで、「じゃぁブランド・コアさんもIT系ですか?」などと聞かれてしまうことが増えてきました。

「ベンチャー企業」の定義が創業間もない企業だとして、それと最近創業したばかりで話題になる企業に多い業種の「IT系企業」とが定義範囲が似ているために、ごっちゃになる気持ちはわかるのですが、それにしても現実にはこんなにIT系とは程遠い仕事をしているうちの会社まで「IT系」と言われてしまうとは・・・。それほどIT系ベンチャー企業の活躍の影響が大きいとは、すごいことです。

で、ここからが本題なのですが、その影響かBRAND COREの社員募集においても入社希望の人から、IPOを目標としている他の多くのベンチャー会社と同じく「ストックオプション制度はあるんですか?」という内容の話を聞かれることも増えてきました。割合としては応募してくれる人のうち約3〜4割。3人に1人ですから、結構な割合です。

BRAND COREは会社の透明性を高めるために株式会社にはしていますが、今のところ株式公開は目指しておらず、それにともない社外からの出資もお受けせず、今後も社外から資本金を入れる予定もなく、社内の資本だけで運営している会社です。
もちろんストックオプション制度などありませんし、今後も導入する予定もありません。

この点は会社の方針ですし、ストックオプションを期待して入社に応募してもらっても時間を無駄に使わせてしまって申し訳ないので、コラムページを借りて会社の方針を書いておこうと思います。


当たり前の事を言ってしまいますが、会社の経営体制というのはまず「何のためにその会社が存在するのか」という会社の目的があり、その目的に合わせて作ってい
くべきものです。

たとえばある会社は「最高の車創りをすること」を目的としているし、ある会社は「世の中に新しい文化を提案すること」を目的としているし、ある会社はもっとわかりやすく「社員も株主も儲かる会社」を目的としています。

その目的としている内容に合わせて、会社の体制は適したものが選ばれて創られていくべきなのです。
大きな資金が無ければできない仕事を目指するなら、資金を得るためにIPOを目指す体制にするべきかもしれませんし、規模よりも例えば価値観を提案することが無上の喜びのような会社は、あまり株を気にしなければいけない体制にはしない方が、その思いを実現しやすいものです。


そこで重要となるのが、BRAND COREの存在の目的です。

これはBRAND CORE創業理由に関わる問題意識なのですが、私自身が大手コンサルティング会社で経験してきた経験から、大手のアプローチ方法というのはどうしても、「誰でもある程度の訓練をすれば、ある一定のクオリティの仕事ができる」ことを目標として作られています。
メリットはもちろん、クオリティを一定以上に保ちやすいことなどがありますが、逆にデメリットとしては、担当コンサルタントからするとそのアプローチに沿って仕事をしている以上、自分なり仕事の工夫が反映しにくくなりますから、職人芸とも呼べる高いクオリティを実現しにくいという点があります。

これも事情を考えてみれば、やむをえないことかもしれません。
例えば1,000人もコンサルタントがいる会社で、1,000人全員がずば抜けて優秀ということなど現実問題としてありえないからです。
その場合は、1,000人の社員全員がある程度以上の品質の仕事をしてくれる事が重要となります。
また、クライアントが大きな会社の場合などには、コンサルティングのチームにも大人数が必要となる仕事も多々ありますし、その場合にはコンサルティング会社が、大人数である一定以上の品質の仕事ができる体制を持っていることが有用であるケースも多々あります。

しかし私達自身は、大規模な仕事はできなくてもよいから自分達の専門分野での仕事のクオリティをもっと追求し、クオリティの高い仕事がしたいという思いがありました。
特に、例えば私達が得意としている分野の一つである価値観や心理面の調査や、、その調査結果を社内で活用していくためのプロセス、そしてそのプロセスでデータ解析や心理学の知識を応用していくノウハウというのは、専門知識と経験を豊富に蓄積し、相当高いクオリティを追求しないと、なかなか良い仕事ができない分野です。
そのような仕事のクオリティを追求するために設立したのが、BRAND COREという会社です。

だからこそ、私達BRAND COREはまず第一に、自分達の仕事のクオリティを向上させることを考えます。その目的のために経営体制も、社外から資本を入れずに株式公開も目標にしない体制で行っています。
その理由は、こういうことです。

社外から資本を入れる場合、通常「投資家」という資本を入れることによって見返りを期待されている方から資本を入れてもらうこととなります。
である以上投資家は、投資した未公開企業が上場した場合の上場益を期待しています。

そして投資を受けた側は会社の「持ち主」である投資家の意向に沿うために、上場益を早く得るべく株式公開に向けて短期に事業の規模を拡大し、そのために早急に人を増やすなどの対応に迫られます。
しかし、あまりにも短期に人を増やせば人材の教育が間に合わなくなり、結果的に仕事のクオリティは低下してしまうことが多いのです。

そうなれば、クオリティを追求するという目的とは全く逆になってしまいます。また、私達はブランドとは会社の社員をはじめとする「人」が創るものと考えていますが、社員の教育が十分にできないということは、ブランドを創ることもできていないことを意味します。
これは私達からすれば、自分達自身が本業であるブランド創りからできていない状態を意味してしまいます。

だからこそ、私達BRAND COREは現在、社外からの資本を入れる意図はありません。
社外からの資本を入れないということは、会社の成長スピードも遅くなり、大きな資本が必要な仕事もできないということを意味します。
また創業者利益もありませんから、創業時の経営陣も短期でお金持ちになれることもありませんし、社員もストックオプション制度などはありません。(株式公開を目指していないので当たり前ですが)

そのようなデメリットがあっても、会社の存在する目的がクオリティの追及である以上、この体制が良いと考えているのです。
お金がなくて出来ないのなら、それは私達の実力がまだ足りていないのだと考えるべきで、無理に人のお金を使ってまで背伸びをする必要はありません。

 


こんな話を周りの人にすると、人によってはなんだかずいぶん古臭い印象を持たれてしまうようです。(まぁこれも、私の周りの人の特性なんでしょうけど・・・)

でも考えようによっては、今やベンチャー企業ではよくある話になってしまった「株式公開を目指してストックオプションを導入する」なんて話自体が古くなってしまっている気もしています。
ストックオプション制度があるなんて今更別に珍しくもない話ですから、今の時点でストックオプションを導入しても、それを理由に新しい事に積極的に取り組む優秀な人間が集まることなどないでしょう。そんな制度を、今からわざわざ導入する必要もない気がしています。

そうではなくて、多くのベンチャーが株式公開を目指すことが時代の流れなら、今後はむしろ株式公開を目指すのではなく、他のやり方が逆に価値が出てくると考えているのです。

どういうことか、もう少し言葉を進めます。
例えば、2軒の魚屋があったとします。
片方は株でボロ儲けすることを目指している魚屋。
もう片方は魚が好きでたまらず、良い魚を選んで提供することが嬉しくてやっている魚屋。
そのどちらから魚を買いたいと思いますか?
私も含めて、多くの人は後者と答えると思います。
そりゃそうですよね。
顧客は美味しい魚を買いたくて魚屋に行っています。で、より美味しい魚を提供してくれそうなのは、美味しい魚への情熱がより強そうな後者ですもの。

私達自身も好きな仕事をつきつめることで、その後者の魚屋のような存在になれれば、前者のような魚屋が多くなるほど貴重な存在となれ、必ず支持してくれる方々がいてくれるはずです。

時代の流れが株式公開になっているなら、私達はそんな時代だからこそ価値が出てくる「好きな仕事のクオリティを追求するための会社」という存在でありたいと思います。
それは、他の人と同じことをするだけではなく、自分達のポリシーを守ることをも大切にしているからでもあります。

こんな考え方を表す私が好きな言葉の一つに、あるメーカーの経営者の方の言葉で、こんな言葉があります。

「間違わないでください。
私は会社の経営を上手くやるために経営者をやっているのではありません。
そうではなくて、私は最高の商品を作ってみせたいから、そのために経営者をやっ
ているのです。」

このような心持が、「やりたいこと」を実現するために創った会社に必要なものだと考えているのです。業種は全く違いますが、いい仕事をしたいという思いは変わりません。
BRAND COREはそんな思いを大切にしながら、小さくともどこよりもクオリティが高く、クライアントの役に立てるマーケティング・コンサルティングができる会社を創りたくて営んでいる会社です。そんな会社ですので、この思いを共有してくれるような人に参加してもらえたら、本当に嬉しいと思います。


福留 憲治



 

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